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「有期雇用のあり方~日本も均等待遇の検討を」(東京新聞) 

東京新聞の「生活図鑑シリーズ」は、イラストを使って、私たちの様々な身近な問題を取り上げています。今年1月に掲載された『有期雇用のあり方(No.241)~日本も均等待遇の検討を』(2009年1月18日)を以下、紹介します。


非正規の雇用問題が深刻化しています。とくに、派遣や期間従業員など有期という働き方の不安定さが浮き彫りになっています。欧州連合(EU)ではすでに有期雇用について正社員との均等待遇を法制化しています。わが国は有期雇用のあり方をどのようにしていけばよいのでしょうか。

有期労働契約(雇用期間は原則3年)について、日本の労働契約法では「必要以上に短い期間を定め、反復更新しないよう配慮しなければならない」との努力規定にとどまっています。

2008年3月から実施された「有期労働契約の締結、更新及び雇い止めに関する基準」では、有期雇用者の雇い止め(期間終了による契約打ち切り)について、30日前までの予告を求めています。しかし、予告の対象となる労働者は、有期労働契約を3回以上更新しているか、あるいは一年を超えて継続して雇用されている場合などに限定されています。

●安易な解雇は違法

雇い止めに関する裁判所の判断は、使用者側の経済的事情による雇い止めを認めた例がある一方、正社員と同様に解雇に関する判例に基づき、雇い止めを認めなかった例もあります。

さらに、期間途中の契約打ち切りについて、労働契約法第17条で「やむを得ない事由がある場合でなければ、契約期間中に解雇されない」趣旨が明記されています。

やむを得ないとは、予測できない天災によって事業の継続ができなくなったことや、労働者がけがや病気等で働けなくなったときなどで、期間の定めのない労働者以上に、厳格な理由が必要とされています。

経済的事情で整理解雇を行う場合でも、裁判所の判例に基づき「人員削減を行う理由があるか」「希望退職など解雇を回避する努力を行ったか」などの原則があり、有期雇用にも当てはまります。安易な解雇は違法との指摘があります。

●契約条件厳しいEU

EUは、1999年の「EU有期労働指令」で、有期労働というだけの理由で正社員よりも不利な扱いを受けないという均等待遇の原則を設けています。また、合理的な理由がなければ有期雇用契約を結べないとされています。

有期雇用で問題になる反復更新について(1)反復継続する有期雇用契約の継続期間の上限を定める(2)契約の更新回数の上限を定める-など最低限の基準を定め各国が法制化しています。

例えば、フランスとドイツは、正当な理由がなければ、有期雇用契約を締結できません。フランスでは更新は1回までで、期間は最長24か月、ドイツでも原則2年以内に3回までです。オランダでも期間は3年までで更新は2回が上限です。

国際労働機関(ILO)の「使用者の発意による雇用の終了に関する勧告」(第166号、条約では158号、日本未批准)では、有期雇用は労働者の利益を考慮し、合理的理由のある場合に限定。有期雇用契約を1回または2回以上更新した場合には、期間の定めのない雇用契約とみなすと定めています。

EUの労働法制に詳しい労働政策研究・研修機構の浜口桂一郎さんは「有期労働者など非正規社員の賃金、労働条件、雇用終了について正社員との均等待遇を検討する時期ではないか」と指摘しています。

日本では、経営合理化の一環として、企業は有期労働者を採用、反復更新を繰り返し、雇い止めで解雇の自由化を進めています。期間途中の解雇や雇い止めも含め、有期雇用のあり方を見直す必要がありそうです。(東京新聞、2009年1月18日)
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